劇団words of hearts 第18回公演
「この生は受け入れがたし」
【あらすじ】
東北地方にあるとある田舎町にある寄生虫研究所。ここに東京から新たに研究員の昭夫が赴任してきた。研究熱心な昭夫とは対照的に、妻の由美は田舎の暮らしになかなか馴染めずにいる。このままじゃいけないと、由美は寄生虫について学ぼうとする。そこで由美は昭夫意外の研究員の様々な面を知っていく。元夫とその家族との確執、東日本大震災の経験などの話を聞くうちに、由美の中で小さな変化が芽生えていく。
今回の舞台の大きな肝となる要素が「東北訛り」です。俳優陣も台詞を東北訛りで喋るのです。当然と言ってしまえばそれまでなのですが、これがまた難しい。今までとは全く異なる脳を使っているようで四苦八苦しています。しかし、見えてくるものはびっくりするくらい面白いのです。そこにずっといる者たちにとってはごく普通のことも、新参者にはとてつもない違和感となって覆いかぶさってくるような瞬間、そんな兆しが今日の稽古では随所に見られました。東北訛りという要素を加えるだけで、舞台が大きくうねり始めた気がしました。改めてすごい台本だなあと感じています。
でもまだまだ様々なところに宝物が隠されているに違いありません。チーム一丸となって、宝物を根こそぎ発掘してやろうと思っています。
異質なものを受け入れるのか、それとも排除するのか。最近になって許容性の狭さをいろんな場面で見聞きします。SNSでは自分と異なる意見に対する誹謗中傷が絶えず、それが原因で尊い命が奪われたりしています。人々は異質なものに怯え切っているように感じます。ほんの少しでも相手に寄り添えばいいのに。完全に理解しなくてもいいから、お互いに寄り添うだけで違って景色が見えてくるはず。「この生は受け入れがたし」と向かい合う日々の中で、そんなことを感じています。
今の世の中を反映した、なんて書くとどうも気恥ずかしくなりますが、でもきっとそういう舞台なんです。だから多くの人に見てほしいと思っています。
興味深い寄生虫の話題が出てきます。寄生虫を通して人と人との関りを描いています。登場人物たちは困ったり、憤ったり、嫉妬したりしています。その全てがどこかクスっと笑えます。コメディっぽくないけれど、きっとこれはコメディです。
そう、WOHがコメディに挑戦するんです。
多くの方に見て頂きたいと考えています。4月25日から28日まで、琴似のパトスで上演します。チケット、絶賛発売中です。ご予約の際は、下記のURLから特設サイトへ移動し、最下部の「チケット購入はこちら」からどうぞ。
劇場でお待ちしています。
