10月の「博士と過ごした無駄な毎日」に向けて。

10月の「博士と過ごした無駄な毎日」に向けて少しずつ準備を進めています。7月には公演の詳細やチケット情報をお伝えする予定です。

また今回は公演のことは勿論、『木製戦闘機キ106の製造』という北海道の知られざる戦争の歴史をより広く知ってもらうために、劇団として初のクラウドファンディングを行うことにしました。多くの方々からのご支援が頂けるよう、そして「応援して良かった」と思って頂けるクラウドファンディングとなるよう、しっかり準備したいと思います。詳細が決まり次第、各種SNS等で告知いたします(知り合いには直接)。まだ準備段階で詳細の告知は少し先の話にはなりますが、頭の片隅に置いて頂けるとありがたいです。

1945年(昭和20年)6月11日は、江別で造られた木製戦闘機キ106が試験飛行で初めて空を飛んだ日です。その日の江別は未明から霧が立ち込めていたそうですが、ちょうど離陸する午前10時ころには青空が見えていたそうです。江別飛行場を飛び立ったキ106一号機(操縦・大野嘉明)は、見送りに訪れた2000人を超える工員の頭上を三回ほど大きく旋回し、目的地である札幌の丘珠空港へと飛び立って行きました。時間にして約20分ほどの初飛行でした。

あれから79年。今年も6月11日が訪れました。札幌は初夏を思わせる気候でした。その日は空を見上げて晴天の中を飛行するキ106の姿を想像してみました。当時、江別製作所で働いていた人々がどんな気持ちで試験飛行を見届けたのでしょう。自分が関わったキ106が実際に空を飛んだことへの感動か、それともいずれ戦地に赴くことに対する言いようのない不安感が心の内にあったかもしれません。今回の再演でも、勿論このシーンは出てきます。劇場で皆さんと空飛ぶ木製戦闘機に想いを馳せたいですね。(まちだ)
※写真・高橋克己

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