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3月の読書忘備録

金曜日のまちだです。

早いもので、3月ももうすぐ終わりです。ここ数日であれだけあった道路脇の雪の壁の背丈も低くなっています。卒業した方、おめでとうございます。転勤などで慌ただしく次のステージにむけて準備している人も多いかと思います。春はもうそこまで来てるなぁ。

さて、今回は3月に読了した本の紹介をしたいと思います。もし気になる作品があれば読んでみてください。皆さんのお気に入りも教えてください。感想を語り合いましょう!

『光』(三浦しをん著)。全編を通じて饐えた匂いのする物語だった。他人との関わり方や、過去からずっと抱えている傷に翻弄される姿はとにかく切ない。それを容赦ない筆致で駆け抜ける。もう読み進めるのが辛い。でも止められない。読み終わってもしんどい。でもとんでもなく面白い。

『春から夏、やがて冬』(歌野晶午著)。前半から中盤にかけては「らしくないな」という印象。面白くないという意味ではない。むしろ地味な人情話を楽しんでいたところから、後半になって思い切り話が展開される。謎の残し方はもう極上のミステリーだった。正に真骨頂。読後は呆然唖然。人を赦すということを考えさせられる。

『キネマの神様』(原田マハ著)。もう完璧にやられた。3組の親子、斜陽の映画館、エリートから外れた主人公、国籍を超えた友情、どの要素も無駄なく配置された構成に驚嘆。優しくて切なくて静かに、そして高らかに人生の素晴らしさと残酷さを描いた作品。途中から涙が止まらなくなった。ここ数年のベストワンかも。

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