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3度めのワクチン接種(担当:まちだ)


3回目のワクチン接種がこの後ある。

接種すること自体は嫌ではないが、やはりちょっと不安なのは副作用。

前回は丸二日間ほど寝込んでいた。

39℃近くまで体温が上がり、おびただしい量の寝汗で一旦は平熱になるも、しばらくするとまた発熱。これを何度か繰り返すという結構しんどいループ。

しかもいつ終わるか分からないから、例え熱が下がっても「これで終わりか?もう外に出てもいいのか?」と疑心暗鬼になってしまうのだ。今回はそうならないことを願っている。



全くの専門外だが、ワクチンとは体内に病原体となる細菌やウィルスの病原性を弱めたものを体内に入れることで抗体を作ることを目的にしている。要するに得体の知れない敵が攻めて来ては対処の仕様がないから、敵のデータを先取りする作戦ということか。免疫力の高さは、これまでにどれだけの外敵の侵略に対抗してきたかを示す自分の身体の歴史と言い換えてもいいだろう(いいのか?)。



ちゃんと調べたことはないのだが、おそらく僕は免疫力が非常に高い。

滅多に風邪は引かないし、インフルエンザも予防接種を中学生以降したことがないが罹ったことはない。

更に言うと、花粉症を始めとしたアレルギーの類は無縁だし、赤ちゃんの頃にかかっておくべき麻疹とおたふく風邪にも罹っていないのだ。個人差の問題と言ってしまえばそれまでなのだけれど、同時にもしかするとこれは珍しいことなのじゃないのだろうかと思ったりする。少なくとも確認した範囲では僕と同じ状況の人はいない。



どうしてなのかちょっと考えてみた。

幼少の頃の僕は平取町の貫気別という、相当な田舎に住んでいた。時代は1970年の初め。当時は道路も舗装されておらず、車が通るたびに砂埃が舞い上がっていた。砂埃だけならまだしも、路上に馬糞が放置されていることもままあり、それが乾いて細かくなった状態で風に吹かれて……といった具合。

あの頃の僕はかなりの量の塵や菌、ウィルスの類を吸い込んでいたと思われる。つまり、僕は日常生活において異物を積極的に身体に取り入れていたのだ。免疫を司るT細胞やB細胞もさぞ忙しかったに違いない。しかしその忙しさゆえに多くの抗体を作りだし、強固な免疫力を獲得したという推論は稚拙だろうか。

所詮、素人の戯言に過ぎない。だったら田舎育ちはみんなそうなのかと言われれば返答に困るわけだから、話のタネ程度にしてもらえればこれ幸い。でも丸っきりトンチンカンな話でもないような気がしている。



そうなると気になることがある。

ここ数年、「除菌」だの「抗菌」といった言葉を耳目にすることが多い。

肌に直に触れるものにはこのワードが欠かせない状況だ。

勿論、清潔なのは結構なことだし、コロナの感染が世界的にみて少ないのも日本人の清潔さが原因の一つであることは疑いもない。

コロナは別として、何でもかんでも「除菌・抗菌」してしまうのもどうなのかと思ったりする。特に子供の頃の過剰な「清潔さ」は必要な免疫力の成長を邪魔したりしないのだろうか。

技術の進化が人間の機能を退化させていることになるということか?

これは由々しき事態ではないだろうか?

清潔を目指せばそれだけ人間の免疫力は低下していくという矛盾!

とは言え、人間のやることなんてたかが知れてるし、いくら気を付けても身体の中には見えない異物が入り込むだろうから、大した影響はないのかもしれない。……いや、きっとそうだ。



かなり尻すぼみな結論に恥ずかしくなる。要はそんなどうでもいいことを考えながら、ワクチン接種までの時間を潰しているのだ。

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